モラハラ夫・妻と離婚したい!流れなど成功のポイントを弁護士が解説

監修福岡法律事務所 所長 弁護士 谷川 聖治弁護士法人ALG&Associates
モラハラを受け続けると、ストレスや恐怖、不安が重なり、うつ病などの精神疾患に陥るおそれがあります。夫や妻からのモラハラに怯える日々は、生きた心地がしないという方もいるでしょう。
「モラハラに耐え切れず離婚したい」という方は、証拠集めなど十分な準備を行い、適切な流れで離婚の手続きを進める必要があります。離婚がなかなか進まない場合、別居して夫や妻から離れることも検討すべきでしょう。
本記事では、モラハラをする人の特徴、モラハラ行為の例、モラハラで離婚する際のポイントなどを詳しく解説していきます。離婚を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
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モラハラをする人の特徴とは?
モラハラとは、「モラルハラスメント」の略称で、殴る蹴るなどの暴力を伴わない「精神的DV」のひとつと定義されています。例えば、相手に一方的に暴言を吐いたり、無視など陰湿な嫌がらせをしたりする行為は、モラハラにあたり得ます。
モラハラをする人の特徴としては、以下のような点が挙げられます。
- 承認欲求や自己愛が強い
- 配偶者より優れていると思っている
- 平気で嘘をつく
- 嫉妬深い、束縛をする
- 感情の起伏が激しい
- プライドが高く自分の非を認めない
- 他人には人あたりがいい など
モラハラにあたる具体的な行為は、次項で紹介します。
モラハラにあたる行為
モラハラにあたるのは、以下のような行為です。
- 相手を見下す発言をする
「バカなやつ」「無能だ」「役立たず」などの言葉を浴びせ、相手をおとしめる言動は、モラハラの典型例です。 - 理由もなく無視し続ける
少し気に食わないことがあると、不機嫌になり相手を無視し続けることがあります。自分の気分次第で、相手を振り回す傾向があります。 - 相手の考えや趣味を否定する
こちらが何をしていても、「無駄なことをしている」「悪趣味だ」などと否定的な言葉をぶつけてきます。一方、自分の趣味をけなされると激怒するなど、理不尽な点もあります。 - 人付き合いを制限する
モラハラをする人は「相手を支配したい」と考えるため、外部との関わりを極端に制限してくる傾向があります。また、こちらが友人と会っていても、連絡や返信を強要してくることがあります。 - わざと大きな音を立てて威圧する
ドアを勢いよく閉める、壁を蹴るなどの行為により、相手の恐怖心を煽るのもモラハラのひとつです。 - 家事や育児を一切しない
家事や育児を相手に任せきりなうえ、相手が失敗すると「何やってんだ」「効率が悪い」などと文句を言ってきます。
モラハラは離婚事由として認められる
相手のモラハラは、離婚理由として認められる可能性があります。
モラハラは相手の尊厳を損なう行為ですから、日常的にモラハラ行為があるようであれば、離婚が認められる可能性は十分あるでしょう。
ただし、モラハラは明らかに目にみえるものではないので、外からは気付かれにくいです。また、証拠も集めにくく、相手の行為を立証するのが難しいことも特徴です。
さらに、モラハラ加害者は自分のモラハラ行為を自覚していないことも多いです。
離婚を切り出しても、「モラハラなんてしていない」「世間体があるから離婚はできない」などと拒否される可能性が高いでしょう。
そこで、当事者だけで話し合うのが難しい場合は裁判所の手続きを利用するのもひとつの方法です。
モラハラ夫(妻)と離婚する方法
モラハラ夫や妻と離婚する方法には、以下の3つがあります。
- ① 協議離婚・・・夫婦間で話し合って離婚する方法
- ② 調停離婚・・・家庭裁判所に離婚調停の申立てをして、裁判官や調停委員を交えて相手と話し合って離婚する方法
- ③ 離婚裁判・・・家庭裁判所に離婚裁判を提起して、離婚の可否や内容などを裁判官が判決で下す方法
当事者が離婚に合意できない場合、裁判で争うことになります。最終的に裁判所が離婚理由ありと判断すれば、晴れて離婚が成立することになります。 詳しい流れは、次項で解説していきます。
協議離婚の場合
まずは当事者だけで話し合う「協議離婚」を試みるのが一般的です。
協議離婚の場合、相手の合意さえ得られれば、離婚届を出すだけで離婚が成立します。
しかし、モラハラ夫や妻はこちらを見下す傾向があるため、対等な立場で話し合いを進めるのは困難といえます。「誰に口を聞いているんだ」などと罵られ、話し合いにならないこともあるでしょう。
また、相手がモラハラを自覚していなかったり、世間体を気にしたりする場合も厄介です。「モラハラなんてしていない」「離婚なんてみっともない」などの理由から、離婚を断固拒否してくる可能性が高いでしょう。
これらのケースでは、当事者だけで離婚を成立させるのは非常に難しいといえます。弁護士に依頼し、代わりに相手と協議してもらうのが良いでしょう。
協議離婚の進め方や、モラハラ配偶者が離婚してくれないときの対処法などは、以下のページで詳しく解説しています。
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離婚調停の場合
離婚調停は、調停委員という第三者を間に挟んで行う“話し合い”ですので、当事者双方の合意がなければ離婚は成立しません。
離婚調停を有利な流れにさせるためには、調停委員が相手を説得できる、あるいは相手に納得してもらうだけの材料を事前に準備することがとても重要です。
モラハラの内容や頻度、期間を証明できる証拠や、精神的ダメージの大きさを客観的に示す必要があります。
なお、離婚調停で合意できない場合、裁判の前に「審判離婚」が行われることもあります。詳しくは以下のページでご覧ください。
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離婚裁判の場合
離婚裁判では、相手のモラハラ行為が「民法で定めた離婚できる理由(法定離婚事由)」にあたることを証明し、裁判所に離婚を認めてもらう必要があります。
モラハラの場合、法定離婚事由のうち「その他婚姻を継続し難い重大な事由」に該当する可能性があります。裁判では、モラハラの実態を証明し、それによって夫婦関係は破綻したと認めてもらうことが必要です。
なお、裁判では、モラハラの客観的な証拠がないと基本的に離婚は認められません。
証拠が不十分だと、ただの夫婦喧嘩や価値観のズレにすぎないと判断されやすいため、証拠収集は重要なポイントとなります。弁護士に相談・依頼し、サポートを受けながら進めるのが望ましいでしょう。
離婚裁判については、以下のページでさらに詳しく解説しています。
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メールで相談するモラハラを理由に離婚するための3つのポイント
相手のモラハラを理由に離婚する場合、以下3つのポイントを押さえることが重要です。
- ①モラハラの証拠を集める
- ②別居を検討する
- ③離婚問題に強い弁護士に相談する
それぞれのポイントについて、以下で詳しく解説していきます。
①モラハラの証拠を集める
モラハラの証拠としては、以下のようなものが有効です。
- モラハラにより発症した精神病(うつ病や不眠症)の診断書
- モラハラの内容や日時がわかるメモや日記
- 壊された物の画像
- モラハラ行為の音声や録画データ
- モラハラ発言が書かれたメールやLINE
- 警察や公的機関への相談履歴
証拠はできるだけ多く集め、モラハラが日常的に行われていたことを証明するのがポイントです。
しかし、モラハラは目に見えないため、内容や被害の大きさを証明するのは困難です。また、相手の気分次第で突発的に起こりやすいため、録画や撮影が間に合わない可能性もあります。
無理に証拠を集めようとすると、相手に怪しまれ、モラハラがエスカレートするおそれもあるでしょう。
上手く証拠を集められない場合、早めに弁護士に相談・依頼することをおすすめします。弁護士は証拠集めの方法についてアドバイスできますし、相手のモラハラをしっかり証明できる可能性があります。
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②別居を検討する
別居期間があると、「夫婦関係は破綻している」と推定が働き、離婚が認められやすくなります。
婚姻期間にもよりますが、通常3~5年の別居で夫婦関係が破綻していると判断される場合が多いです。
別居期間が長ければ長いほど、「夫婦関係は修復不可能」と判断されやすくなります。
また、別居することでお互いが冷静になり、話し合いがスムーズに進む可能性もあります。別居中にモラハラ夫や妻が反省し、態度を改めることもあるでしょう。
なお、「別居中の生活費が心配」という場合、相手の方が高収入であれば、相手に「婚姻費用」を請求することができます。
婚姻費用とは、夫婦の生活に必要なお金をいい、夫婦で分担することが義務付けられています。たとえ別居中でもこの義務は変わらないため、収入が少ない方は婚姻費用もしっかり請求しましょう。
また、子供の親権獲得を目指す場合、別居時は必ず子供も連れていきましょう。別居後もきちんと子供を養育できていれば、裁判所に親権を認められやすくなります。
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③離婚問題に強い弁護士に相談する
モラハラ離婚は、相手の同意を得るのが特に難しい分野といえます。
弁護士に依頼すれば、相手との交渉窓口をすべて任せることができるので、話し合いがスムーズに進む可能性があります。弁護士が出ることで、相手の高圧的な態度も改善されるかもしれません。
また、弁護士はモラハラの証拠や証拠集めについて的確なアドバイスができるため、交渉を有利に進められる可能性が高くなります。
仮に調停や裁判に発展した際も、弁護士のサポートを受けられるため安心です。調停に同席したり、裁判で代わりに主張立証してくれたりと、心強い味方となります。
特に、裁判を有利に進めるには高度な知識と経験が求められるため、「離婚問題に強い弁護士」に任せるのがポイントです。
モラハラ離婚で慰謝料はもらえる?相場は?
モラハラは民法上の「不法行為」にあたるため、慰謝料の請求が可能です。
モラハラに対する慰謝料の相場は、50万~300万円となっています。モラハラの実態や被害状況によって金額も大きく変わるため、証拠を十分揃えたうえで請求することが重要です。
なお、以下のような事情がある場合、慰謝料の増額が認められる可能性があります。
- モラハラの内容が極めて悪質(毎日罵倒を繰り返す、外出を一切禁じる等)
- モラハラの回数が多い
- モラハラの期間が長い
- モラハラによってうつ病などの精神疾患が発症した
- 婚姻期間が長い
- 子供がいる
- モラハラ夫または妻の資産や収入が多い
また、離婚時は慰謝料の他に「財産分与」や「養育費」も請求できるため、漏れなく請求するようにしましょう。
モラハラ離婚に関するQ&A
- Q:
-
モラハラで相手と会わずに離婚する方法はありますか?
- A:
-
「離婚調停」の場合、相手に会うことなく離婚が可能です。調停では、調停委員が当事者それぞれから個別に話を聞くため、モラハラ相手と顔を合わせることは基本的にありません。
また、弁護士に依頼し、交渉などを任せる方法もあります。
弁護士は代理人として相手方と交渉するため、ご自身が相手と会う機会を必要最小限に抑えることができます。別居中であれば、相手と顔を合わせる機会はほぼなくなるでしょう。モラハラ相手に離婚を切り出すと、拒否されたり怒鳴られたりするリスクもあるため、できるだけ会わずに手続きを進めるのが望ましいといえます。
- Q:
-
子供へのモラハラがあった場合、離婚することは可能ですか?
- A:
-
相手が離婚に応じれば、離婚は可能です。
裁判で争う場合、離婚を認めてもらうには子供へのモラハラに関する客観的な証拠を提出することで、相手の行為を立証する必要があります。
例えば、相手が子供を怒鳴りつけている音声データや子供を一方的に無視している動画、警察や相談機関への相談記録などが証拠となり得ます。親からモラハラを受けると、子供の成長に深刻な影響を与える可能性があります。一刻も早く証拠を揃えて、離婚の準備を進めるようにしましょう。場合によっては、子供を連れて別居するなどの対応も必要です。
子供へのモラハラによる離婚については、以下のページで詳しく解説しています。
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- Q:
-
度を超えた束縛は、モラハラとして離婚理由になりますか?
- A:
-
束縛については、法定離婚事由のうち「その他婚姻を継続し難い重大な事由」に該当し、客観的にみても夫婦を続けていくのが困難であると証明できれば、離婚が認められる可能性があります。
例えば、以下のような言動は、離婚に有利に働くと考えられます。- 外出中に何度も電話をかけてきて、今どこで何をしているか随時報告を求められる
- 連絡がつかないと激怒し、怒鳴られる
- 家から出させない
- GPSや監視アプリで居場所を常にチェックしている
裁判では、第三者である裁判官が離婚の可否を判断します。そのため、束縛の程度がわかるメッセージや着信履歴、GPSアプリの登録状況、連絡に応じず怒鳴られている動画データなど、客観的な証拠をできるだけ多く揃えることが重要です。
- Q:
-
モラハラ夫(妻)に無断で別居してもよいですか?
- A:
-
別居もやむを得ない事情があれば、相手に無断で別居しても問題ありません。
本来、夫婦には法律上の「同居義務違反」があるため、一方的に同居を解消することは認められません。
しかし、モラハラのように心身に危険が及ぶ場合、身の安全を確保するのが最優先といえます。
また、相手に別居を申し出ても、モラハラ夫や妻が簡単に応じてくれるとは考えにくいです。そのため、別居もやむを得ないと判断される可能性が高いといえるでしょう。心配な方は、家を出る旨を置手紙で残したり、メールやLINEでメッセージを送ったりしておくと良いでしょう。
- Q:
-
姑からの妻に対するモラハラは離婚理由になりますか?
- A:
-
姑からのモラハラも、離婚理由として認められる場合があります。
通常、裁判で考慮されるのは“夫婦間の事情”のみですので、姑との問題は離婚理由になり得ません。
しかし、モラハラの内容や悪質性を鑑み、夫婦関係を続けていくのが困難と判断されれば、姑からのモラハラであっても離婚が認められる可能性があります。例えば、以下のようなケースです。- 夫が面白がって姑と一緒に妻をバカにする
- 妻が嫌がらせを受けている場面を見ても、何もフォローしない
姑との問題で離婚する際の注意点などは、以下のページで解説しています。
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モラハラ離婚で後悔しないためにも、不安なことがあれば弁護士にご相談ください
モラハラ夫や妻との生活を続けているうちに、どんどん精神状況は不安定になります。離婚したいと思うのも無理はありません。
離婚を決めたら、モラハラの証拠を集めておくなど、万全の対策が必要になります。弁護士にご依頼いただければ、こうした事前準備の段階からサポートいたします。
また、相手との交渉を引き受けることも可能ですので、相手と直接やりとりせずに済みますし、相手に言いくるめられる心配もありません。
慰謝料などの離婚条件も、弁護士に依頼して決めていった方が、有利な内容で決められる可能性が高まります。
モラハラを理由とした離婚について不安があるときは、まずは弁護士にご相談ください。
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- 監修:福岡法律事務所 所長 弁護士 谷川 聖治 弁護士法人ALG&Associates
- 保有資格弁護士(福岡県弁護士会所属・登録番号:41560)
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