相手が養育費を払わない場合の面会交流
監修福岡法律事務所 所長 弁護士 谷川 聖治弁護士法人ALG&Associates
元配偶者から、「養育費は支払わないが、親である自分が子供と面会交流するのは当然の権利だ」というように、義務を果たさないにもかかわらず権利のみを主張されてしまったらどうすれば良いのでしょうか。
養育費を支払わない親と子供を面会させたくないと思う方は多いのではないかと思います。
では、養育費が支払われないことを理由に面会交流を拒否することは可能なのでしょうか。
本記事では、子供をめぐる重要な項目である、養育費と面会交流の関係について、解説いたします。
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メールで相談するこの記事の目次
養育費を払わないことを理由に面会交流は拒否できるのか
養育費が支払われないことを理由に、面会交流をさせないという主張は認められません。
養育費と面会交流は、その制度の根拠も履行の方法も異なるまったく別のものですが、どちらも監護親と非監護親が互いに請求し、請求されるものであるため、ともすると交換条件にできる権利だと誤解されがちです。しかし、面会交流と養育費は、別に考えるべき問題であるため、交換条件の対価となりません。また、面会交流は子供の権利であり、親が勝手に放棄できません。
面会交流は子供のためのもの
面会交流は、監護親だけではなく非監護親とも交流し、両親から愛されていると実感させることで、子供の健全な成長を図ろうとする制度です。これは子供の権利であり、子供にとって悪影響を及ぼすと考えられる場合を除き、積極的に行われるべきだと考えられています。
面会交流について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
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面会交流の継続が養育費の支払いに繋がることも
非監護親が面会交流を拒否され、子供との交流が失われると、養育費を支払わないことに対する罪悪感や子供の成長を喜ぶ気持ちが薄れ、さらに養育費の支払意欲が減退してしまうおそれがあります。
養育費が支払われなくなったときは、すぐに面会交流を拒否するのではなく、まずは支払ってもらうための手続(履行勧告や履行命令、強制執行等)を進めるべきでしょう。
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メールで相談する養育費を払わないことを理由に面会交流を拒否するとどうなる?
面会交流は、実施することで子供に悪影響を及ぼすと認められる事情がある場合を除き、拒否できません。一方的に面会交流を拒否すると、家庭裁判所から履行勧告を受けたり、強制執行の一種である間接強制を受けたり、慰謝料を請求されたりするおそれがあります。
詳しくは下記の記事をご覧ください。
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養育費が支払われない場合の対処法
養育費が支払われず、非監護親が話し合いにも応じない場合には、養育費請求調停を申し立てることが考えられます。調停では、調停委員を介し、合意を目指して話し合いをします。調停が不成立に終わった場合には、自動的に審判手続に移行され、裁判所の判断に委ねることになります。
非監護親がそれでもなお支払いを拒む場合には、給与や預貯金といった財産を差し押さえる強制執行を行うことで、養育費を確保することになるでしょう。
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メールで相談する養育費の不払いと面会交流に関するQ&A
- Q:
養育費の支払いや面会交流の約束を破られないようにするにはどうしたら良いですか?
- A:
協議離婚をした場合には、公正証書の形で離婚協議書を作成し、養育費や面会交流について決めた離婚条件を記載しておくと良いでしょう。その際に、裁判を経ることなく強制執行を申し立てられるようにするためにも、強制執行認諾文言を盛り込んでおくことをお勧めします。
なお、調停離婚や審判離婚をした場合には、調停調書や審判書をもって、強制執行を申し立てることができます。
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- Q:
離婚の際、養育費と面会交流をお互いに請求しないと取り決めることは可能ですか?
- A:
協議によって、そのようにできなくはありませんが、面会交流も養育費も、子供の健全な成長のためのものであり、子供の権利の側面も持つため、親が勝手に放棄すべきではありません。
また、調停で「互いに請求し合わない」と希望した場合には、調停委員から面会交流と養育費の意義について説明され説得されますが、説得に応じない場合には、「どちらについても取り決めを入れない」という案に落ち着く場合があります。このようにしておけば、後で必要に応じて、面会交流と養育費を請求することが可能になります。
なお、裁判所に判断を委ねる審判では、「互いに請求し合わない」という希望は通りません。
その他面会交流の取り決めについては、下記の記事をご覧ください。
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養育費や面会交流の不払いで揉めたときは、弁護士の介入で解決に繋がる場合があります
「養育費を受け取らない代わりに、面会交流を拒否することはできない」と言われても、なかなか納得しにくいのではないかと思います。しかし、面会交流も養育費も子供の成長にとって大切なものであり、請求できるのであれば、いたずらに権利を放棄するべきではありません。
そうは言っても、こちらが面会交流を実施しているにもかかわらず、相手方がどうしても養育費を支払わないような場合にまで、泣き寝入りすることはありません。相手方がこちらの説得に耳を貸さない場合には、思い切って弁護士に相談し、養育費の請求に協力してもらいましょう。弁護士を介入させることで、相手方にもこちらが本気であることが伝わりますので、それだけで養育費の支払いに繋がることもあります。
養育費の獲得に向けて、全面的にサポートいたしますので、ぜひ弁護士への依頼をご検討ください。
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- 保有資格弁護士(福岡県弁護士会所属・登録番号:41560)