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DV・子らが幼少・男性側という事情が存在する中、子らの監護者を依頼者とする審判が出された事例

子らの監護者を依頼者と指定したうえで、子らの引き渡しを受ける

離婚の原因 子の連れ去り
離婚の争点 監護者指定 子の引き渡し
手続きの種類 審判
担当事務所 埼玉法律事務所

事案概要

相手方は、依頼者の相手方に対するDV等を理由として、依頼者に無断で、子らを相手方実家へ連れ去り、別居を開始させた。
依頼者は、子らの監護を依頼者実母と協力しながら主として行っており、早急に子らを依頼者のもとで監護させるべきであると考え、弊所にご相談のうえ、ご依頼くださいました。

依頼者に本件をご依頼いただいてから、弊所担当弁護士は即時に監護者指定審判l・子の引渡し審判・保全処分の申立てを行いました。
なお、相手方は、依頼者との別居後、職場を退職し、生活保護を受給しながら、生活保護者用のシェルター、賃貸にて、子らとの生活を開始しました。

弁護士方針・弁護士対応

本件は、依頼者に以下のような懸念点がありました。

  • 依頼者が相手方に対して暴言を吐いたことは事実であり、同暴言の証拠(録音、LINE等)を相手方が所持していること
    →子らの面前でのDVがあったと認定されると、監護者としての不適格であると判断される可能性がある。
  • 子らが、3歳、1歳と幼少であること
    →母子優先の原則等から、依頼者よりも相手方が監護者として適格であると判断される可能性がある。
  • 相手方も一定程度、子らの監護を行っていたこと
    →子らに対する過去の監護状況に争いがある場合、依頼者が主たる監護者であったと判断されない可能性がある。

他方、相手方には以下のような事情がありました。

  • 主たる監護は行っていなかったこと
    →子らに対する過去の監護状況については、依頼者が有利である。
  • 生活保護を受給していること
    →経済的に不安定であり、監護補助者による援助が期待できない。
  • 住居を転々としていること
    →子らの住環境が不安定である。

そこで、弊所担当弁護士は、依頼者の懸念点に対しては的確に反論を行いつつ、相手方の事情については適宜指摘し、監護者としての不適格性について主張しました。
その他、家庭裁判所調査官による調査(調査官面接、交流場面調査等)には、弊所担当弁護士が必ず同席し、適宜依頼者に対応をアドバイスしました。

結果

結果として、

  • 子らの監護者を、依頼者と指定する
  • 相手方は子らを依頼者に引き渡す

との判断に加え、保全の必要性も認められました。

依頼者は受任時点から多大な不安を感じていたため、弊所担当弁護士は、本件介入後から本件終了までの間、依頼者と綿密な打合せを重ねました。そして、その都度、書面の作成や、対応策を練り、審判に臨みました。その結果、依頼者によるDV・子らが幼少・男性側という不利な事情が多数存在する本件で、最善の結果を獲得することができました。

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