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婚姻費用算定表上の相場よりも減額した婚姻費用の支払いで、調停を成立させることができた事例

監護者指定と子の引渡し、婚姻費用の支払い拒否等

離婚の原因 別居 子の連れ去り
離婚の争点 婚姻費用 監護者指定 子の引き渡し
手続きの種類 調停 審判
担当事務所 千葉法律事務所

事件概要

依頼者は、相手方に子供を連れ去られて別居し始めることになり、弁護士を就けた相手方から離婚調停と婚姻費用分担請求調停を申し立てられたため、弊所にご依頼くださいました。依頼者としては、相手方に連れ去られた子供を取り返したい、婚姻費用は支払いたくないという意向でした。しかし、双方とも離婚を希望しているものの、監護者指定と子の引渡し、婚姻費用の他、慰謝料等の離婚に伴う条件についても当事者間で意見が対立していました。

弁護士方針・弁護士対応

監護者指定と子の引渡しの審判を申し立てた後、調停に付されたうえで調査官調査が行われましたが、子供の依頼者を恐れているような発言等から、監護者指定を勝ち取ることは絶望的でした。そのため、依頼者に理解してもらったうえで、監護者指定等については取り下げを検討していました。

しかしながら、このような状況を把握していない相手方は、依頼者に対して相当な恐怖心を抱いており、子供を実力行使で連れ去られることを不安視していました。そこで、依頼者がすでに監護者指定は勝ち取れないと納得していることは伏せて、相手方を監護者とすることに当方が同意する代わりに、婚姻費用については養育費相当額で同意するよう交渉しました。

結果

結果として、相手方は当方の提案に乗り、監護者は相手方とする一方、婚姻費用については養育費相当額で合意し、婚姻費用算定表上の相場よりも約5万円減額する内容で調停が成立しました。

監護者指定を勝ち取ることはできませんでしたが、調査官調査の結果から、監護者指定と子の引渡しについて勝ち目はありませんでした。しかし、審判手続に踏み込んで当方の本気度を示すことで、相手方に他の利益を放棄してでも早期解決を優先したいという気持ちを抱かせ、早期解決と引き換えに、婚姻費用を相場よりも減額させることで、依頼者の利益を勝ち取ることができました。

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