できちゃった婚での離婚率は高い?離婚理由や回避方法について

監修福岡法律事務所 所長 弁護士 谷川 聖治弁護士法人ALG&Associates
できちゃった婚の離婚率は高いといわれています。
近年では、「授かり婚」とも呼ばれて多くの方に受け容れられていますが、そもそもできちゃった婚というと、無計画に子供を作ってしまって結婚せざるを得ない状況になってしまったというマイナスの印象を持たれる方も多いのではないでしょうか。そして、「無計画」=すぐに離婚してしまうというイメージが浸透しているものと思われます。
今回、本記事では・・・
・離婚原因としてのできちゃった婚
・できちゃった婚で離婚しないための方法
・できちゃった婚で離婚する際に決めておくこと
など、「できちゃった婚」と離婚に焦点をあてて、わかりやすく解説していきます。
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できちゃった婚の離婚率は?
できちゃった婚とは、未婚の状態の2人が子供を授かったことを主たる理由として結婚することを指します。
できちゃった婚と離婚率を直接関係付ける統計はありません。
ただ、離婚率が高いといわれるのは、そもそも離婚率が高い若年層の夫婦にできちゃった婚のパターンが多かったり、できちゃった婚をしたために、結婚後すぐに子供が産まれて夫婦2人で過ごす時間が少なくなり、すれ違いが増えたりすることが理由として挙げられているのが実情です。
できちゃった婚の離婚原因
できちゃった婚の離婚原因は、主に次のようなものが挙げられます。
- お互いのことをよく知らずに結婚した
- 金銭的余裕がなくなるから
次項で、それぞれ詳しく解説していきます。
年齢が若すぎる
できちゃった婚をする夫婦は、10代や20代前半の若年層が多い傾向にあります。
年齢が若いがゆえに、精神的に未熟だったり、経済的にも不安定だったりします。
また、家庭をもつことや親になる覚悟や自覚をもてないまま結婚してしまい、「こんなはずじゃなかった」、「こんな生活は嫌だ」と思うようになって離婚に至るケースがあります。
お互いのことを良く知らずに結婚した
できちゃった婚は、結婚について十分に考える前に子供を授かることをいいますので、交際期間が短く、お互いのことをよく知らないまま結婚してしまうケースが多く見受けられます。
交際期間が短ければ、生活習慣や価値観の違い、相手の性格などをよく知らないまま結婚してしまい、結婚後に相手の嫌な部分を知り、「こんな人だとは思わなかった」と考え、我慢できなくなって離婚してしまうケースがあります。
金銭的余裕がなくなるから
10代や20代前半でできちゃった婚をすると、学生や就職直後であることがほとんどで、収入が少ない夫婦が多い傾向にあります。
また、妻は出産後、すぐに働くことができません。
しかし、できちゃった婚をした後に子供が産まれると、夫婦の衣食住にかかる生活費だけでなく、おむつ代、ミルク代、医療費など子供を養育するために必要な費用がかかってきます。
金銭的に余裕がないために精神的にも余裕がなくなり、些細なことでも喧嘩に発展し、夫婦仲が険悪となり離婚へと至ってしまうケースがあります。
できちゃった婚で離婚しないための方法
できれば離婚はしたくないと思うのは当然のことです。
できちゃった婚をしても離婚しないためには、次のような方法が考えられます。
- 夫婦2人で育児をする
- 夫婦2人だけの時間を作る
- 気軽に話せるママ友を作る
- ストレス発散のための1人時間を設ける
次項でそれぞれわかりやく解説していきます。
夫婦2人で育児をする
育児を母親だけに任せるのではなく、夫婦2人で協力して育児するように心掛けましょう。夫婦で協力して育児することで、母親の負担を減らすだけでなく、父親も子育てを通して父性が芽生えます。
また、夫婦が協力して子供を育てることで、育児の苦楽を共にすることができるため、夫婦仲を深めることができます。
夫婦2人だけの時間を作る
できちゃった結婚は、交際期間が短く、お互いのことを深く理解しないまま結婚、出産を迎えてしまうケースは少なくありません。
そして、子供が産まれると育児に追われて、夫婦2人の時間をなかなか過ごせない日々が続いてしまいます。
夫婦間に時間的にも精神的にもすれ違いを生じさせないために、できちゃった婚をした後でも、周りの人の協力を得たり、うまく時間をやりくりして、夫婦2人で過ごす時間を捻出してみてください。
結婚して出産してからも、付き合っていたときのような二人の関係性を維持することが、できちゃった婚に伴うすれ違い離婚を回避するためには重要です。
気軽に話せるママ友を作る
できちゃった婚をした女性は、年齢が若いケースが多いので、地元の友達や学生時代の友達などはまだ独身の人が多く、家事や育児の話をしても理解してもらえないことが多いです。
そんなときは、気軽に話せる同じような境遇のママ友を作れば、悩みや愚痴などを聞いてもらいやすく、精神的に安定するでしょう。
ママ友を作る方法ですが、子供が保育園や幼稚園に通うようになれば、必然的に同じような境遇の人と接する機会が増えます。
そのほかにも子育てサークルといった子連れ向けコミュニティに参加してみたり、自治体の子育て支援課に相談してみる方法があります。
ストレス発散のための1人時間を設ける
できちゃった婚をすると、家事や育児で日々を追われて過ごすことになり、ストレスを溜めやすくなるので、息抜きとして1人でゆっくりできる時間を作るようにしましょう。
特に、若くしてできちゃった婚をした人は、周囲の友達がまだ結婚しておらず自由に遊んで、自分の好きなことをしている人も多いです。自由に過ごしている周りの友達が羨ましく思い、「どうして私だけ・・・」と不満に感じてしまうケースが多く見受けられます。
子供がいると、1人時間を設けるのは難しいかもしれませんが、夫婦で育児を分担したり、親族の協力を得たりして、自分だけの時間を作ってみてください。
できちゃった婚で離婚する際に決めておくこと
できちゃった結婚後、離婚を決意した場合は、どのようなことを決めておく必要があるでしょうか。
次項で詳しく解説していきます。
親権は父親か母親どちらにするか
離婚する際は、親権者を父母どちらにするか決めなければなりません。
離婚届にも親権者を記載する欄があり、記載していなければ、役所は離婚届を受理してもらえません。
もっとも、親権はどちらにするかは、当事者間での話し合いで自由に決められます。
しかし、親権について争いがあって裁判所の手続きで親権者を決める場合は、父親と母親のどちらが親権者となるほうが、子供の福祉(幸せ)の観点から適切かを考慮して判断します。
できちゃった婚で離婚する場合、子供がまだ幼いケースが多く、授乳等母親にしかできない任務も多いことから、母親が有利になる傾向にあります。
しかし、父親だからといって親権が絶対取れないというわけではありません。
父親が親権を得るためのポイントについて、下記ページで詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
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子供の養育費
養育費とは、子供を監護・養育するために必要な費用をいいます。
できちゃった婚後、離婚する際は、子供と一緒に暮らす親(監護親)は、子供と離れて暮らす親(非監護親)から養育費をきちんと支払ってもらい、しっかり親としての責任を果たしてもらう必要があります。
養育費の取り決めは、当事者間の話し合いで決められます。
当事者間の話し合いで折り合いがつかない場合は、調停や審判などの裁判所の手続きで決めていきます。一般的な養育費の相場を知りたいのであれば、裁判所のウェブページで公開されている「養育費算定表」を参考にすると有用です。
また、養育費は、月々の養育費の金額だけでなく、支払期間、支払時期、支払方法、進学費用などの特別費用についても取り決めておくと、後で起こり得るトラブルを回避できます。
養育費を決める際に知っておきたい基本の知識については、下記ページで詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
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離婚後の面会交流
面会交流とは、離婚によって子供と離れて暮らす親(非監護親)が、子供と会って一緒に遊んだり、電話や手紙などの方法で交流したりすることをいいます。
面会交流の取り決めは、当事者間の話し合いにより決定します。
当事者間の話し合いで折り合いがつかない場合は、調停や審判などの裁判所の手続きで決めていきます。
具体的には、面会交流の有無のほか、面会交流の場所や頻度、時間、内容、面会交流時の待ち合わせ方法などを決めていきます。
面会交流の基礎知識については、下記ページで詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
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財産分与や婚姻費用
財産分与とは、離婚する際に婚姻中に夫婦で協力して築き上げた財産を分け合うことをいいます。
できちゃった婚での離婚では、婚姻期間が短いケースが多いので、一般的に財産分与の対象となる資産が少ない傾向にあります。
しかし、資産が少なくても、離婚後の生活を考えて、どのように分け合うかはしっかりと決めておくと有用です。
また、離婚する前に別居する場合は、夫婦のうち収入の少ない方が多い方に対して、婚姻費用を請求することができます。
婚姻費用とは、婚姻中において夫婦と子供が通常の社会生活を維持するために必要となる生活費を指します。
婚姻費用を請求する際に、一般的な婚姻費用の相場を知りたい場合は、裁判所のウェブページで公開されている「婚姻費用算定表」を参考にします。
財産分与と婚姻費用については、下記ページで詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
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できちゃった婚の離婚について弁護士に相談するメリット
できちゃった婚後に離婚を検討している場合は、弁護士に相談することをお勧めします。
子供のいる夫婦が離婚する場合は、親権、養育費、面会交流などの子供に関する問題が生じます。
弁護士にご相談いただければ、親権獲得に向けてどうすれば良いのか具体的なアドバイスができます。
養育費については、個別の事情にあわせて適切な養育費の金額を算出できますし、面会交流についても、双方が納得のいく内容で合意できるようサポートします。
できちゃった婚後に離婚を検討する夫婦は、若い夫婦が多く、当事者間での話し合いがうまくできずに、双方の親が過度に介入するケースが多いです。そのため、法的に重要ではないポイントで親同士が感情的になってしまい、どんどん話し合いがこじれてしまうことが多い傾向にあります。
弁護士に相談・依頼すれば、弁護士が本人の代わりに相手と交渉を行うため、法的に整理された主張がなされ、合理的な離婚条件を取り決められる可能性が高まります。
できちゃった婚で離婚をお考えの場合はまずは弁護士にご相談ください
できちゃった婚で離婚をお考え方は、ぜひ弁護士にご相談ください。
できちゃった婚で離婚する夫婦は、まだ若い方が多く、働き盛りです。また、再婚の可能性も十分あります。そのような大事な時期に、離婚に関する問題がこじれて、離婚までに長期間を要したり、心身ともに大きな負荷がかかったりするような事態は回避すべきです。
弁護士法人ALGは、離婚問題に精通した弁護士が多数在籍しております。
もちろん、できちゃった婚の離婚案件も多数経験しておりますので、各家庭の事情に応じた適切なアドバイスやサポートが可能です。
まずは、お気軽に弁護士法人ALGにお問合せください。
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- 監修:福岡法律事務所 所長 弁護士 谷川 聖治 弁護士法人ALG&Associates
- 保有資格弁護士(福岡県弁護士会所属・登録番号:41560)