相手方が突然子を連れて家を出る形で別居することになり、相手方より離婚調停及び婚費調停を申し立てられました。

本件では、ご依頼者様は退職間近で、高額な退職金が見込まれており、また、所有する不動産も大きなアンダーローンとなることが想定されていました。

さらに、子は重度障害者であり、年齢は20歳を超えていたものの、車椅子は必須な状態であり、相手方からは面会交流が拒まれている状態でした。加えて、相当額以上の養育費の支払いを要求されていました。

ご依頼者様としては、①婚費の減額、②財産分与として相手方への支払額を極力減額した条件での合意、③養育費の減額、④面会交流の適切な実施を希望されており、これら条件での解決を目指す形でご依頼いただきました。

ご依頼者様の御意向に沿う形で主張を展開し、相手方の反論に応じて、将来を見越してご依頼者様にとって可能な限り有利な条件での合意を目指しました。

調停結果として、

・養育費として、月額9万5000円（相当額）をご依頼者様の定年時まで支払うこと
・財産分与として、不動産売却益の折半のみ（すなわち、勤務先の退職金、従業員持株等の財形貯蓄、ご依頼者様名義の預貯金及び保険資産はご依頼者様が取得するという内容）
・月に1回、ヘルパーの付き添いのもとでの面会交流の実施

等の内容で合意に至りました。

どのように交渉を進めてよいかご不安に思われているところでご依頼いただいたため、すぐに依頼者との打合せを重ね、調停に臨みました。

そして、審判や訴訟になった際には通りがたい請求についても、まずはご依頼者様のご意向に沿った主張を展開し、交渉を重ねた結果、ご依頼者様にとって有利な条件での離婚成立等、充実した調停結果を獲得することができました。